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R.M Monthly Authentics:初めてでも間違いないランニングシューズ選び。《サッカニー エンドルフィン アズーラ》後編

大田原透

“間違いなし”の定番ランニングシューズ選び。今回の注目は《サッカニー エンドルフィン アズーラ》である。前編では、東京・原宿の〈サッカニー〉の旗艦店で“履き心地”を細部まで追求した万能の一足について取材。初めてのフルマラソン挑戦からエリートランナーのジョグ走まで、《エンドルフィン アズーラ》が幅広く対応する理由を伺った。

万能シューズの秘密は、レースシューズにも使用される素材と加工技術を用いたミッドソールの「PWRRUN(パワーラン) PB」。抜群のクッション性と反発性を持ち、反応性にも優れるため、スピードを上げても快調な足さばきが得られるという。《エンドルフィン アズーラ》は、130年に迫る歴史と北米での圧倒的な知名度を誇る〈サッカニー〉イチ推しのスーパートレーナーなのだ。

“履き心地”にこだわる〈サッカニー〉は、細部の造りにも手を抜かない。PEBA(ぺバ)樹脂を超臨界技術で発泡成形した中敷き(ソックライナー)や、深く堅牢なヒールカップ、2層構造のエンジニアードメッシュのアッパーの採用など、各パーツの造りだけで期待感がアップする。

シューレース(靴ひも)は、丁寧に締めたい。スピードに乗せやすい構造のため、しっかり締めないと、加速時に足先が当たりやすくなる。

まずは、足入れ&ウォーキングから

まずは、足入れ。かかとがホールドされ、アッパーもしっかり足を包み込む。シューレース(靴ひも)を結んで立てば、足指で路面をしっかり踏む感覚。歩き出して感じるのは“軽快さ”だ。重量云々ではなく、一歩が軽いのだ。流行のフワフワ感や、モチっと沈むクッション感はナシ。かといって硬い印象もない。新鮮な“軽快さ”だ。

“軽快さ”の理由は、ミッドソールの「PWRRUN PB」だろう。レースシューズにも使われるPEBA樹脂を、高温高圧の超臨界状態にした窒素ガスで発泡成形した「PWRRUN PB」から得られるのは、他にはない、パサッと乾いた軽快感。表現が難しいのだが、モチっでも、ふわっでもなく、パサっなのだ。

“軽快さ”ゆえに、ドシドシ歩ける。安定性も良いので、どこまでも歩けるが、“軽快さ”ゆえに、走り出したくもなる。本稿の目的は試走なので、さっそく《エンドルフィン アズーラ》で走り出そう。

《エンドルフィン アズーラ》は、クッション材にケブラー素材を搭載した1980年代の名機《アズーラ》にちなんで名付けられたという。

1キロ7分の「運動不足解消」ペース♪

まずは、ゆっくり。GPS内蔵の時計で、1キロを約7分かけるペース。運動不足の解消なら、散歩の替わりに気が向く方向へ、のんびりと走り出そう。姿勢を正し、呼吸を乱さず、疲れたら歩く。《エンドルフィン アズーラ》の“軽快さ”なら、走るたびに距離も伸びていく(はず♡)。

足の土踏まず部分には、アーチをサポートする設計が採られている。長距離を走ることで土踏まずの筋肉が疲弊し、アーチが落ちてきがちだが、《エンドルフィン アズーラ》なら安心して走れる。

また、《エンドルフィン アズーラ》のかかと部から前足部にかけては、揺りかごのようなロッカー構造「スピードロール」を採用している。ロッカーはマイルドなので、勝手にスピードが上がる心配は無用。自然な足運びが得られる。

ソールの踏み面が広く、凸凹のある路面でも安定して走れる。

1キロ6分の「痩せラン」ペース

走るペースを少し上げよう。のんびり以上、ガチ未満。肩のチカラを抜いて走れる、1キロ6~7分弱のペースが目安だ。燃える体脂肪の量は、(スピードではなく)距離に比例する。無理なく、たくさん走れば、無駄のないカラダが手に入る。走った距離は、裏切らないのだ。

そこで《エンドルフィン アズーラ》。軽快に脚が回われば、走る距離も増えてくる。軽快が続けば、走る日にちも増えてくる。「史上最大の作戦(本人比)」の、勝利の決め手に《エンドルフィン アズーラ》なのだ。

走力が上がり、体重が減り、カラダが仕上がってくると、自然とスピードが上がってくる。《エンドルフィン アズーラ》のロッカー構造「スピードロール」は、(文字通り)スピードを上げると、前足部の蹴り出しが強くなる。自然とスピードに乗れるようになったら、次なる目標はマラソン大会! (体脂肪燃焼という)不可能を可能に変えた貴方に、出来ない理由などない。

《サッカニー エンドルフィン アズーラ》。重量240g(メンズ片足27㎝)。ドロップ8㎜(かかと部40㎜/前足部32㎜)。メンズ25~30㎝、10色展開。ウィメンズ22~26㎝、9色展開。23,100円(税込)。

1キロ5分(=キロ5分)以下で駆け抜けたい、「スカッとラン」!

4つの試走のラストは、全力疾走! 風を切る爽快感も、ランニングの魅力だ。《エンドルフィン アズーラ》の“軽快さ”でスピードアップ。カーボンなどの板バネは入っていないが、(筆者のようなアベレージランナーであれば)ゴール間際のスプリントで躊躇することなく、突っ込める!

試しに、下り坂で4分を切るスピードで突っ込んでも、《エンドルフィン アズーラ》の安定感にブレはない。近年、ランニングシューズの開発が細分化され、汎用性の高いシューズが減ったなかで、《エンドルフィン アズーラ》は稀に見るマルチタレントの一足なのだ。

蛇足ながら、PEBA樹脂を超臨界技術で発泡成形した中敷きの「スーパーレスポンシブソックライナー」を、一般的なEVAのライナーに替えて走ってみた。着地衝撃の緩衝が弱まり、足指の感覚も薄まり、“軽快さ”もトーンダウン……。“履き心地”にこだわる〈サッカニー〉が、《エンドルフィン アズーラ》に搭載した必然に納得であった。

撮影/中田 悟

この記事を書いた人
大田原 透
大田原 透
編集者
フィットネスライフスタイルを提唱する『Tarzan』元編集長。1968年生まれ、身長175㎝、体重68㎏。フルマラソンのベストタイムは3時間36分台という典型的な市民ランナーにして、ウルトラマラソン、トレイルランニング、トレッキング、ロードバイクなど長時間&長距離スポーツをこよなく愛す、走って&試して&書く業界猛者のひとり。
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