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R.M Monthly Authentics:初めてでも間違いないランニングシューズ選び。《ニューバランス 1080v15》前編

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“コレさえ選べば、間違いなし!”のランニングシューズ。そんな一足を探し求める「R.M」の連載企画が、本「マンスリー オーセンティック」。毎月1社を訪ね、自慢の定番シューズについて根掘り葉掘り聞きまくっている。で、本日は、北米ボストンで生まれたグローバルブランド〈ニューバランス〉にアポを取って訪ねた。

取材に応えてくれたのは、ランニングコンセプトストア「ニューバランスRun Hub 代々木公園」の竹内さん。竹内さんは、大学競走部出身の陸上の元エリートにして、現在はランニングスペシャリストとしてショップに勤務。竹内さん自身の豊富な経験をもとに、ランナーたちのシューズやアパレル選びのサポートを行っている。

そんな竹内さんが薦めてくれた一足が、《1080》。最新15代目となる、ロングセラーのモデルだ。《1080》は、日々のジョギングなどのデイリートレーナーとして、カジュアルに履いて歩ける普段履きとして、ランナーのみならず幅広い層から高い支持を得てきた、ニューバランスの“顔”とも言える一足である。

取材に応えてくれたのは、ニューバランスのランニングスペシャリストの竹内さん。大学では競走部に所属し、駅伝や1万メートルを走るも、怪我と故障に悩まされたという。そんな体験から矯正靴の開発をルーツに持つニューバランスでの仕事を志し、アルバイトから現職に就く。

「1回目の快適さを、100回目でも!」

「《1080(テンエイティ)》の歴代シリーズは、クッション性の良さで高い評価をいただいてきました。まさに、初心者からコアなランナーまで幅広く履ける、ニューバランスを代表する一足です。その最新版の《1080v15》は、私がニューバランスで働き始めて6年間のなかで、イチバンだと実感しています」(竹内さん)

竹内さんが《1080v15》をベタ褒めする理由は、昨今のランニングカルチャーの、日本を含めたグローバルの変化を色濃く反映しているからだとか。コロナ禍で落ち込んだ大会などのイベントに人々が本格的に戻り、走力を高めてタイムを追う人々が増えたため、従来のシリーズよりも、ランニングシューズとしての機能をより充実させたのだという。

「《1080v15》の開発では、長く快適に走ることが求められました。1回に走る距離だけでなく、レースやトレーニングの頻度も増えたので、長い期間履き続けても機能を劣化させないニーズも高まっていました。1回目の感覚が100回目でも変わらず体感でき、快適さが持続するのは、ランナーにとって大きなメリットですから」(竹内さん)

伺ったのは、「ニューバランスRun Hub 代々木公園」(東京・渋谷)。竹内さんらランニングスペシャリストが2名在籍する、ランに特化したコンセプトストアだ。最新シューズの貸し出しやロッカーを備え、毎週ランニングイベントも開催、カフェも併設のRun Hubは、ニューヨーク、上海、ソウルなどにあるが、日本ではココだけ!

《1080》に搭載の新フォーム「インフィニオン」

長い距離でも快適に、しかも長期にわたって変わらない耐久性のキモとなったのが、今回から《1080v15》に搭載となったミッドソールの新フォーム「インフィニオン」。「インフィニオン」は軽量にして高反発だけでなく、まさに機能の持続性にも優れた新素材なのだとか。

「《1080v15》が『インフィニオン』を採用したことで、足入れした時に感じる軟らかさに加えて、走った時の反発性も高まりました。そのため、スピードを出しやすいのも特徴です。普段のトレーニングに最適な一足なので、私も普段のジョグに《1080v15》を履いています」(竹内さん)

軟らかいのに、走れば跳ねる。「インフィニオン」は、着地時に圧縮されたエネルギーを、離地時にロスなく反発力に換えるエナジーリターンの高さを追求している。しかも機能が長持ちするので、今後のさまざまなモデルでの搭載が予定されているという。

《ニューバランス 1080v15》 メンズ25~29、30、31㎝。レディース22~25.5㎝。重量261g(メンズ片足27.5㎝)。22,000円(税込)。※カラー、ウィズによって展開が異なります。

初めてのフルマラソン、次のステップを支える一足

「《1080v15》を一足持っているだけで、とても便利です。デイリートレーナ―でもありますが、蹴り出しが良いので、レースも出られるオールラウンドさを兼ね備えています。まさに、“コレさえ選べば、間違いなし!”な一足だと言えます」(竹内さん)

竹内さんが薦める、《1080v15》でのフルマラソンの目標ゴールタイムは、4時間30分~5時間。初のフル完走を目指す挑戦者にもお薦めだとか。もちろん、レースには出ずとも、普段からランニングを楽しむ、今までの《1080》ファンの期待も裏切らない仕上がりだという。

実際に、竹内さんがお店で対応するのも、フルマラソンへの初挑戦はもちろん、走り始めて3~4年で年代は40代から50代が多いのだとか。“完走できたので、次のステップを狙う!”ランナーたちの怪我の悩みや、練習の組み立て方や食事などの相談にも、竹内さんは丁寧に応えているという。まさに、《1080v15》を薦める機会も多いのだとか。

新たに開発されたミッドソールの「インフィニオン」。ACL製法による「インフィニオン」は、軽量にして反発性に優れ、パフォーマンスの持続性能もアップしたという。

見た目よりも、跳ねる、進む!

「《1080v15》は、ミッドソールの『インフィニオン』を活かした一層だけの構造です。複数のパーツを貼り合わせていないため、構造がシンプルなので、扱いやすいのも特徴です」(竹内さん)

《1080v15》のソールは、つま先からかかと部にかけ、揺りカゴのような形状(ロッカー構造)を採用している。ロッカーの角度が大きいほど、着地から蹴り出しへ体重移動が促されるため、スピードに乗りやすくなる。推進力の高さには、ロッカーが寄与することが大きいのだが、《1080v15》のロッカーは極めてマイルドだ。

「確かに、《1080v15》の見た目は、スピードに乗るように見えないかもしれません。でもそれは、ソールの形状と『インフィニオン』のエナジーリターンの組み合わせが巧妙なためです。ロッカーを大きくするまでもなく、地面をよく捉えて進むのです」(竹内さん)

かかと部の黒のアウトソールには、耐摩耗性に秀でたニューバランス独自のラバー材「エヌデュランス」を《1080v15》仕様にして搭載。

ニューバランスの哲学「データ トゥー デザイン」を体現する一足

「足先から甲を覆うアッパーは、より軽量で、さらに通気性を高めた『ブレザブル メッシュ』になりました。甲に当たるタンのパーツは、アッパーと連動するガセット構造のため、フィッティングも改善しています。いずれも、長く走る、長く履き続けていただくためのアップデートです」(竹内さん)

アッパーに限らず、ニューバランスの一連のアップデートは、「データ トゥー デザイン」というニューバランスの靴づくりの哲学に裏打ちされて行われている。デザインの細部にも、機能に裏打ちされたデータがあり、長年のランニングシューズ開発の過程で蓄積されたさまざまな計測データが生かされているのだ。

ちなみに、今シーズンのランニングカテゴリーのテーマカラーは、ライム。シューズのみならず、アパレルもライムを基調としたニューバランスの新商品が、続々と店頭に並ぶという。芽吹きの春に向け、カラーリングを楽しめるライムは、ココロが弾むアクセントになってくれるはずだ。

「《1080v15》のヒーローカラーは、ご覧のライトグリーンです。加えて、オールブラック、ホワイトなどのニューカラーも展開があります。レースでの挑戦に、普段のトレーニングに《1080v15》はお薦めです」(竹内さん)

 左/かかとをしっかり包み込むヒールカップ。右/アッパーには、プレザブルメッシュを採用。2枚の画像からも、ミッドソールがせり出し、安定性に優れることが分かるハズだ。

《1080v15》のインプレは、後編に続く!

竹内さんが笑顔で薦める《1080v15》。そのパフォーマンスが、どうにも気になってきた。というコトで、試履きへGO。本連載の目的は、“ちょっと走ってみようかなぁ”というランニングに合う、定番の1足探し。インプレで想定するシーンは、次の4つとなる。

  1. まずは、足入れ、
  2. ビギナーを含めた「運動不足の解消」を目指す低速での走行、
  3. お腹周りの体脂肪を燃やすための長時間走に合った「痩せラン」ペース、
  4. そして気分爽快のためのダッシュの「スカッと走」。

いずれも競技未満の“フツー”のランニングシーン。では、それぞれの速度帯での《1080v15》の実力は……。というところで、残念ながら前編の尺は尽きてしまった。試走の詳細は、後編に続くのであ~る! 

今シーズン、竹内さんはフルマラソン2時間30分を目指し、トラック競技にも復帰するのだとか。一方の左は、去年の自分のタイムに負けっぱなしの筆者……。 

撮影/小川朋央

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RUN.MEDIA編集部
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