ナイキ史上初!神経科学に基づくフットウエアとは?
ナイキから、ブランド史上初となる神経科学に基づくフットウエア「ナイキ マインド 001」と「ナイキ マインド 002」が発売されました。アスリートの“今この瞬間”への集中をサポートするフットウエアということなのですが、いったいどんな仕組みなのでしょうか。
マインドを整えるサポートをする革新的なフットウエア
フットウエアの発表に際し、ナイキインクVPでチーフ サイエンスオフィサーのマシュー・ナース博士は「ナイキは45年間にわたり、筋肉の働きがどのように始まり、関節がどのように動き、酸素がパフォーマンスにどのように影響を与えるかなど、運動中の身体の動きを研究してきました。そして今、私たちは心の領域へと範囲を広げています。知覚、意識、感覚のフィードバックを研究することで、脳と身体のつながりに新たな形でアプローチしています。その目的は、単により速く走ることだけではありません。今ここにあるという意識や集中力、回復力を高めることです。これこそが、次なるパフォーマンスの最前線です」と話しています。
つまり「ナイキ マインド」は身体だけでなく、脳や心にアプローチするフットウエアというわけなのです。とても興味深いですね!
EKIN(エキン/ナイキのプロダクトのテクノロジーやイノベーション、開発背景やストーリーを伝える担当者)の担当者によれば「ゲームの勝敗を決める重要なファクターとして、マインドセットに近年ますます注目が集まっており、競争優位性を生み出すものとなっています。NSRL(Nike Sport Research Lab)には長年の間、知覚研究者を含む科学者たちが在籍していましたが、数年前から神経科学者たちがチームに加わり、マインドサイエンス部門としてアスリートのマインド領域の研究を強化しています」とのこと。
NSRLとは、ナイキ本社にあるアスリートのパフォーマンス研究からプロダクト開発・テストまで一貫して行っている研究所。そこにマインドサイエンス部門が立ち上げられ、運動中のアスリートの神経系、脳の活動、認知機能を研究しているというわけです。スポーツブランドの研究というと、アスリートの動作解析や、マテリアルやプロダクトの機能分析というイメージがありますが、ナイキはその領域を“マインド”にまで広げているんですね。
そんなNSRLのマインドサイエンス部門が生み出した最初のイノベーションが、「ナイキ マインド 001」と「ナイキ マインド 002」。期待せずにはいられません!

足裏の感覚受容器を通じてマインドを目覚めさせる
「ナイキ マインド 001」と「ナイキ マインド 002」 は、片足ごとに足裏を刺激する22個の独立したフォームノード(アウトソールから見える突起物)を搭載。このノードがアスリートの動きに合わせてピストンやジンバルのように機能し、地面の感触や質感を伝えます。そして感覚への意識が高まることでアスリートは自己認識を深め、意識が身体に向くことで“今この瞬間”への集中に立ち返ることができるのだそうです。

身体を乗り物に例えるならば、それを操縦するのは心。従来のフットウエアは乗り物部分にアプローチしてきたわけですが、「ナイキ マインド」はドライバーがより鋭く、明晰で機能的になれるよう開発されたものなのです。
「人間の足裏には数千もにおよぶメカノレセプター(感覚受容器)があります。メカノレセプターは冷たさや温かさ、触れられている感覚、圧力の感覚、痛みの感覚といった刺激を感知するセンサーで、刺激を感知するとその情報を電気信号に変えて脳に送ります。ナイキ マインドはそのメカノレセプターと相互作用するようにフォームノードが戦略的に配置されているので、足裏が受けた感覚刺激をそのまま脳へ送ることができるのです。一方で私たちは、シューズにより良いクッションを搭載することの大切さも理解しています。ですから、ナイキ マインドはクッション性を犠牲にすることなく、足裏の感覚がしっかりと得られる、今までにないイノベーションが搭載されたシューズとなったのです。そして、ナイキ初となる神経科学に基づいたフットウエアは足裏を刺激することで脳の活動が活性化する可能性を示唆する研究結果が得られています」とEKIN担当者は話します。
テストを繰り返し、アスリートからのフィードバックを得ながら開発されたのは、ナイキのほかのシューズと同様です。そう、すべてはアスリートのためにあるからです。着用前、着用中、着用後の足圧、筋電図、脳波などを調べたことで、足裏を刺激することで脳の活動が活性化する可能性を示唆する研究結果が得られたのだそうです。


自分の身体に意識が向く! とてもユニークな履き心地
「ナイキ マインド 001」と「ナイキ マインド 002」の発表時、ナイキ イノベーション担当VP兼クリエイティブ ディレクターであるエリック・エイヴァー氏は「ナイキ マインドのコンセプトは、足・身体・心を再び目覚めさせる新しい感覚的フットウエアです。これはパフォーマンスの新たなパラダイムであり、将来的なアスリートの能力改善をサポートできる可能性を示しています」と話しています。
事実、「ナイキ マインド」は、既存のフットウエアとは一線を画す斬新な履き心地です。ベアフット系のシューズやリカバリーサンダルとはまったく違いますし、もちろん「ナイキ フリー」とも違います。
足を入れると、フォームノードがあるおかげで自然と足裏に自分の意識が向きます。重心を爪先に寄せたり、踵に寄せたり、片足立ちをしたり、あるいは歩いてみたり。自分の動きに合わせて、片足22個のフォームノードが動いているのがわかります。メディア向けの発表会時には、人工芝、小石、タータン、アスファルトという4つのサーフェスが用意されていて、それぞれの上を歩いてみましたが、いつも以上に地面からたくさんの情報を得られているような感覚がありました。その後も、さまざまな場所を歩いてみましたが、重心移動や動きに合わせてフォームノードが動くため、一般的なシューズとはまったく異なる感覚が得られます。自分の重心がどこにあるのか、動くときに重心がどう移動しているのか、足裏全体で着地しているのか、着地が外側に寄っているのか、足を引きずっているのかいないのか、といったことに敏感になります。
確かに、自然と自分の姿勢や身体の動きに意識が向くので、運動前に「ナイキ マインド」を履くことは心身の準備を整えるのに役に立ちそうです。
「ナイキ マインド 001」と「ナイキ マインド 002」のどちらも履いてみましたが、ミュール型の「ナイキ マインド 001」は当たり前ながら着脱がイージー。レースや試合、合宿や旅行に持参しやすそうです。シューズタイプの「ナイキ マインド 002」は、足とフットウエアが一体化されるので、足裏からより多くの刺激を得られる感覚があります。保護性が高く移動時にも使いやすいのもメリットでしょう。





