R.M Monthly Authentics:初めてでも間違いないランニングシューズ選び。《MIZUNO NEO ZEN2》後編
“走ろう!”と思ったが、吉日。さっそく、下駄箱のテキトーなシューズで走り始めてもイイけど、決意を揺るぎなくするには、少しの投資もアリ。じゃあ、そんな時に履く、間違いない一足って何よ? お待たせしました! R.Mのマンスリー連載がお応えします。
今回のフォーカスは、日本が誇る総合スポーツブランド、ミズノ。前編では、東京・神保町にある東京本社を訪ね、ミズノの次世代を担う大型新人《MIZUNO NEO ZEN2》の、今までのミズノにはない、しかもミズノにしか出せないバウンスについてお話を伺った。
《MIZUNO NEO ZEN2》のバウンスの源は、シューズ開発のキモであるミッドソールに搭載された、超臨界技術で発泡成型されたハイブリッドEVAの「MIZUNO ENERZY NXT」。軽量にして、高反発、高い衝撃吸収性を持ちながら、EVAの扱いやすさを兼ね備えた新世代の素材である。つまりは、“無理なく、楽しく走れる”シューズってコトなのだ。
さらに、ふくらはぎの筋肉への過度な疲労を防ぐ「スムーズスピードアシスト」も搭載。しっかりシューズに乗って走れば、どこまでも走れる(らしい)。ってな《MIZUNO NEO ZEN2》の実力を、実際に走って試そうというのが、後編の目的である。

まずは、足入れ&ウォーキングから
最初は、シューズに足を入れて歩いた際のインプレ。《MIZUNO NEO ZEN2》は、ソックスのように足を包むブーティ構造。ニット素材とメッシュ素材を組み合わせており、足に吸い付き、激しく動いてもズレにくい。
かかとに合わせ、シューズに足を入れると、しっかりフィット。ブーティの唯一の難点は、その履きにくさだが、履いてしまえば快適この上ない。立ち上がると、ソールがモチっと沈み込む。普段履きにしたい快適さである(脱ぎ履きのコトは、もう忘れている)。
ゆっくり歩く。今どきのシューズのバウンスが得られるが、印象としてはチト硬め。でも、かかとに体重をかけて歩くとふわっふわ。ハイブリッドEVA素材を超臨界発泡技術で成型したミッドソール「MIZUNO ENERZY NXT」の“真面目な軟らかさ”を味わえる。ミッドソールが軟らかいブワブワなシューズとは異なり、1日中履いて歩いても疲れなさそう。

1キロ7分の「運動不足解消」ペース♪
肩のチカラを抜き、リラックスして、の~んびり走る。“坂道や階段、さらに帰りは、歩きもOK”などのMYルールを決めれば、ストイックになり過ぎる恐れもない。で、このペースをGPSウオッチで測ると、1㎞を7分ほどで走っているはず。ランナーたちが、“キロ7分”と呼ぶジョグペースである。
《MIZUNO NEO ZEN2》で、さっそく走り始める。「MIZUNO ENERZY NXT」の“真面目な軟らかさ”とともに、着地をしっかり感じる安定感も得られる。キロ7分でも、走る楽しみを十分に味わえるシューズだ。
運動不足の解消は、楽しみがいくつあっても“不足”しない。見知らぬ路地、クルマで通り過ぎるだけの商店街、訪れたことのない公園など、風景や季節を楽しみながら走れば、足りなかった運動が、自然に足りてくる。《MIZUNO NEO ZEN2》なら、走る楽しみまで付いてくる。

1キロ6分の「痩せラン」ペース
《MIZUNO NEO ZEN2》のペースを少し上げる。運動不足解消だったランが習慣化すると、お腹周りのリストラに取り組むチャンスが到来する。長く走るほどに、脂肪は燃える。飽きずに疲れ過ぎず、脂肪を燃やし続けるなら、1㎞を6分で進む“キロ6分”が目安だ。
筆者のようなアベレージランナーが、何も考えずに《MIZUNO NEO ZEN2》で自然に出せたのは、キロ6分10秒前後。これぞ、まさに“痩せラン”のペースだ。週末の気ままなランニングに、“かつてのベスト体重”という楽しみがプラスされたら、モチベーションもガゼンと湧いてくる。
さらに《MIZUNO NEO ZEN2》は、「スムーズスピードアシスト」もミッドソールに搭載している。スムーズスピードアシストは、長時間のランニングでの疲労が蓄積しやすい、ふくらはぎの筋肉への負担を軽減する目的で開発されている。ソールの中足部が盛り上げることで、着地時に常に一定の角度で蹴り出せるように設計されているのだ。
スピードを上げても、スムーズスピードアシストのおかげで、走行時の安定性は保たれたまま。例えるなら、高級車のオートマのシフトチェンジ。「MIZUNO ENERZY NXT」の適度な硬さのバウンスもキープされたまま、スムーズに加速している。なるほど、ハーフのレースや、初フルマラソンにも実戦投入できそう。よっしゃ! この調子で、もう少しスピードを上げてみよ~。

1キロ5分(=キロ5分)以下で駆け抜けたい、「スカッとラン」!
“全力で駆けてこそ、ラン”なのも、走る楽しみのひとつ。そんな爽快感を重視した「スカッとラン」の目安は、(市民マラソン大会での実戦も想定すると)1㎞約4分30秒~5分の“キロ4.5~5分”だろう。では、《MIZUNO NEO ZEN2》で加速してみよう。
またもや、スムーズスピードアシストが威力を発揮している。文字通りのスムーズさで、スピードをアシストする。上り坂、下り坂、砂利の不整地でも、キチンとスピードに付き合ってくれる。しかも、調子に乗ったような加速はない。ターボ付きのオラオラ感とは無縁な、クールさ。護ってくれている安心感がハンパない。守護神のごとしである。
蛇足ながら、下りの坂道でさらにスピードUP。ミッドソールはブレずに衝撃を受け止めるが、比例してフォームの反発(硬さ)も増してくる。特殊な環境ではあるが、この硬さを味方にするためにも、時間をかけて《MIZUNO NEO ZEN2》を履き慣らしておきたくなる。
改めて気付かされたのは、ミッドソール「MIZUNO ENERZY NXT」の適度な硬さのバウンスだ。このバウンスは、単にスピードを出す働きではなく、むしろ走行安定性への寄与が大きいように感じるのだ。バウンスの強い多くのシューズが、クイックレスポンスによるスピードUPを追求するトレンドとは、《MIZUNO NEO ZEN2》は一線を画していると言えそうだ。
思い起こすのは、前編での取材で《MIZUNO NEO ZEN2》の開発者が語った、誰もが扱いやすい、まさにオーセンティックな“定番”モデルを目指しているという言葉だ。フォーム材の材料の配合ひとつを取ってみても、なるほど納得がいく。今までのミズノにはない、それでいて、いかにもミズノらしい一足、それが《MIZUNO NEO ZEN2》なのである。
撮影/中田 悟


