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【横浜マラソン完全攻略】2022年覇者・坂本智史が教える、魔の「首都高」の走り方とペース配分

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2026年10月25日(日)に開催される、約3万人のランナーが港町を駆け抜ける首都圏屈指の人気大会「横浜マラソン」。みなとみらいや赤レンガ倉庫といった華やかな観光名所を巡る一方で、ランナーの前に立ちはだかるのが、コース中盤に待ち受ける「首都高速湾岸線」だ。

「日差しを遮るものがない」「応援がない」「道路が傾斜している」という過酷な環境を、どう攻略すればいいのか?

今回は、RUN.MEDIA編集部が2022年横浜マラソン優勝者である坂本智史さんに徹底取材。トップ選手ならではの緻密な視点と、市民ランナーに寄り添う温かいアドバイスから、目標達成のための「リアルなコース攻略法」を紐解く。

コースの全体像と特徴

横浜マラソンは、横浜ランドマークタワー前をスタートし、みなとみらいや赤レンガ倉庫など、横浜ならではの美しい観光名所を巡る華やかなコースです。 前半は比較的フラットで走りやすい市街地が続きますが、ハーフ地点(約21km)を過ぎて南部市場付近で折り返すと、本大会最大の難所である「首都高速湾岸線」へと突入します。アップダウンとバンク(左右の傾斜)、そして海風がランナーを待ち受けるこの過酷な区間をいかに乗り切るかが、目標達成の大きな鍵となります。

出典:横浜マラソン公式HP(コースマップ)より引用

第1章:

序盤の罠。高架下の「GPS狂い」と「オーバーペース」

横浜マラソンは、ランドマークタワー前をスタートし、みなとみらいの絶景を楽しみながら進む。しかし、3万人規模のマンモス大会ゆえに、スタート直後は大混雑が避けられない。

坂本 智史
坂本 智史

🏆 坂本’s Advice:焦りは禁物。「ネットタイム」の特性を活かす

「スタート時は絶対に焦らないでください。横浜マラソンは『ネットタイム(スタートラインを越えてからのタイム)』が公式記録になります。実は私が優勝した年も、後方スタートでした。無理な追い越しはせず、最初の5kmは景色を楽しむつもりで体を温めましょう」

みなとみらいを抜けると、根岸駅方面へ向かう「高速道路の高架下」の一般道へと入る。日差しが遮られ風も少ないため、非常に走りやすい区間だ。しかし、ここに大きな落とし穴があるという。

坂本 智史
坂本 智史

🏆 坂本’s Advice:腹八分目のペースと、時計を見すぎない勇気

「走りやすさゆえに『オーバーペース』になりやすいのが高架下です。ここで突っ込むと後半の首都高で必ずツケが回ってきます。また、高架下はGPSウォッチが狂いやすいです。時計のペース表示が乱れても一喜一憂せず、自分自身の感覚を信じて『腹八分目』で走ることが重要です」

第2章

魔の首都高(21km〜35km)攻略。バンクと海風を凌げ

南部市場前付近で折り返し、いよいよ最大の難所「首都高速湾岸線」へ。ここでの足の残量が、フィニッシュタイムを大きく左右する。

坂本 智史
坂本 智史

🏆 坂本’s Advice:最初の折り返しは「追い風」で休憩を

「21km過ぎで首都高に乗ってすぐの折り返し付近は、例年『追い風』になることが多いです。ここではペースを上げず、風に乗って体力を温存(休憩)してください。勝負はその先です」

25km以降は細かいアップダウン、向かい風(海風)、そして道路の「バンク(左右の傾斜)」がランナーを苦しめる。一般道より路面も硬く感じる過酷な区間だ。

坂本 智史
坂本 智史

🏆 坂本’s Advice:集団から離れてでも「フラットなライン」を選ぶ

「サブ4やサブ5を狙うランナーにお伝えしたいのは、バンクの傾斜が少ない、走りやすい場所(道路の中央付近など)を自分で選んで走るということです。無理に集団についていくと、傾斜で足首や膝に大きなダメージを負います。少し遅れてでも、自分が走りやすいラインを見つけてください。向かい風の時は遠くの三溪園やみなとみらいの景色を見て、リラックスしましょう」

第3章

最大の壁は34km。ラスト7kmのメンタル術

首都高区間で一番きついポイントは、実は降りる直前にやってくる。

坂本 智史
坂本 智史

🏆 坂本’s Advice:34km〜35kmの「最後の急坂」に備えよ

「首都高を降りる直前の急な上りが、コースの中で最も向かい風が強く、バンクもきついです。この『最後の壁』のために、ここまで体力を温存しておく必要があります」

第16給水所(35km地点)を過ぎ、首都高を下ると少しホッとするが、フィニッシュ(パシフィコ横浜臨港パーク)まではまだ約7km残っている。

坂本 智史
坂本 智史

🏆 坂本’s Advice:山下公園まではペースが落ちてもいい

「首都高を降りてから山下公園(約39km付近)までは、意外と沿道の応援が少ないんです。ここでもがくと一番楽しい最後の区間でいっぱいいっぱいになります。『山下公園まではペースが落ちてもいい』と割り切りましょう。残り約3kmで再び声援が爆発的に増えます。その応援をパワーに変えて、最後の3kmだけペースを上げられれば、最高の笑顔でフィニッシュできますよ!」

第4章

雨天対策と、おすすめの補給食

横浜マラソンは時期的に雨に見舞われることも。雨天時の対策と、エイドでの補給について聞いた。

坂本 智史
坂本 智史

🏆 坂本’s Advice:100均カッパと「滑る厚底」への警戒

「雨ならスタート前は100円ショップのレインコートで防寒し、給水所のゴミ箱等に適切に捨ててください。そして、雨の首都高は非常に滑ります。最近の厚底シューズは特に滑りやすく、つなぎ目や下り坂は転倒リスクが高いです。地面を強く蹴るのではなく、優しく置くような接地を心がけてください。

エイドの固形物なら『バナナ』を強くおすすめします。少しずつ食べれば溶けるように吸収され、すぐにエネルギーに変わってくれますよ」

過酷な首都高も、事前の準備と戦略があれば必ず攻略できる。坂本さんのアドバイスを胸に、今年の横浜マラソンを最高の笑顔で駆け抜けてほしい。

【解説者プロフィール】

坂本 智史(さかもと・さとし)
関東学院大学4年時に箱根駅伝(9区)出場。プレス工業の実業団ランナーとしてニューイヤー駅伝に6回出場。引退レースの2018年静岡マラソンで2時間14分21秒(優勝)。現在は市民ランナーとして活動し、2022年横浜マラソン、2023年湘南国際マラソンで優勝。YouTube配信(さかもっちゃんねる)や、「ティラノサウルスレース」の主催など、多様なランナーに走る楽しさを伝えている。

構成・編集・文・撮影 RUN.MEDIA編集部(トレイル)

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RUN.MEDIA編集部
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